コンピュータのアタマのよしあし【クロック周波数/バス幅】

CPUはどっちか?


CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)は演算制御各装置への命令)を担います。人間にたとえるなら、それぞれ思考することが「演算」で筋肉や内臓へ命令することが「制御」です。このことから、CPUはしばしば「コンピュータの頭脳」いわれます。

この記事では、そんなCPUの性能を決める要素であるクロック周波数バス幅について解説します。

CPUの性能を決める要素


人間の頭脳の性能、つまり「賢さ」は遺伝や環境、経験は価値観によって大きく左右されるため、一概に善し悪しを決めることはできません(倫理的にもあまり好ましくありませんし)。

ただ、CPUの性能は人間と比べたらはっきりと決まります。CPUの性能を決める要素はクロック周波数バス幅の大きさです。

クロック信号/クロック周波数


ここでいきなり「クロック周波数」といわれても「何のことだろう」と面食らってしまうかもしれません。そこでまず、クロック周波数の説明の前にクロック信号について説明させてください。

クロック信号とはコンピュータの動作の基準となる周期的電気信号のことです。CPUの発振器とよばれるところで生成され、メモリなどCPUからみて外部の機器とタイミングを合わせながら命令やデータを電気信号でやり取りしています。

クロック信号は内部クロックと外部クロックに分けることができますが、内部クロックCPUによるクロックで、外部クロックはCPU以外、つまりCPUの外側にあるメモリバスなどのクロックのことです(ちなみにパソコンのカタログに載っているクロック周波数は内部クロックの方ですね)。

クロック周波数とは、1秒間で生成されるクロック信号の数のことです。この値が大きいということは、同じ時間内に処理できる命令やデータが多くなることも意味します。よってクロック周波数大きいほどコンピュータの性能が高いことになるのです。

バス/バス幅


バスについても説明しておく必要がありますね。

データのやり取りのためには伝送路が必要です。その伝送路をコンピュータでは「バス」といいます。英語でのつづりは交通機関のバス(bus)と同じです。

そして、バスの中を通る信号線の本数が多いほどバスの性能は高くなります。

たとえば64ビットCPUのコンピュータで利用されるバスには64本の信号線が存在し、32ビットCPUよりも性能が高いのですが、これは一度にやり取りできるビット数が32ビットCPUより多いからです。やり取りできるデータも大きくなります。

ちなみに、信号線の本数にともない使用できるメモリ空間も広くなっていきます。

ことは単純にいかない(周辺装置と発熱量との関係)


ここで「クロック周波数が2倍になればコンピュータの性能が2倍になるのでは?」と考えてしまうのは自然なことだといえるでしょう。しかし、ことは単純ではありません。

メモリ、SSD(ストレージ)、GPU、マザーボード、その他もろもろのCPUの周辺機器の性能も絡んできます。これらの機器とCPUが協調することで、クロック周波数を2倍にしたところでコンピュータの性能がきっかり2倍になることがないわけです。

また、クロック周波数が高ければ高いほどCPUは高熱を発しますし、クロック周波数を単純に上げるだけの方法はすでに限界を迎えています。クロック周波数を単純に上げればいいというわけでもありません。コンピュータの性能を上げるにも制約があるわけです。

余談:よくある「たとえ」について


テキストや教本などで、クロック信号は「脈拍」に、バスは「血管」にたとえられることがあります。しかし、これには別のたとえがあるのではないかと個人的には思います。

たしかに発振器を「心臓」とすれば従来のたとえも通用することでしょう。発振器によって発生するクロック信号が「拍動」なわけですからね。

ただ、CPUを頭脳にたとえておきながらクロック信号を「脈拍」と、バスを「血管」としてしまうことには少し違和感を覚えますね。

なら、どのようにたとえればいいか?

  • CPUを「頭脳
  • クロック信号を「脳波
  • バスを「神経


とすればいいわけです。そうすれば「あれ、CPUって『脳みそ』じゃなかったっけ?」という違和感が除かれますし、つじつまも合いますよね。

ですから、この考え方も広まるといいなぁと思っています。

確信






それでは、今回はここまでといたします。
最後までお読みいただきありがとうございます。


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